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Vol. 9 生分解性プラスチックの普及と機能的な活用

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バイオプラスチック

今回の表紙の一枚は、VASUジャパン株式会社が提供している、バイオプラスチックの写真です。
VASUジャパンでは、従来の石油由来プラスチックに、バイオマス素材をコンパウンドして、バイオマスプラスチックを提供しています。
また、適切な処分方法によって、完全に分解可能な、生分解性プラスチックも提供しています。

みなさんこんにちは。つい先日まで、まだ暑いのかと思っていたら、すっかりコートが必要な時期になりましたね。
今年もあと1ヶ月を切っており、新年に向けて抱負など抱きたいところです。
 

生分解性素材でつくられた身近なもの?

さて、今回は、まだまだ普及が進んでいない、生分解性素材について、考えてみたいと思います。
みなさんは、生分解性素材と聞いて、何か思い浮かぶものがあるのでしょうか?
おそらくは、、、なかなか難しいのではと思います。そうなんです、それくらい、ポテンシャル持った新しい素材だと考えています。
https://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=54

欧米や中国では既に、市場に様々な商品があるようですが、日本では一部の産業でのみ、商品展開が進んでいるようです。
農業用マルチシートをご存じでしょうか?
畑の作物を覆うシートで、おそらくみなさんも見た事があると思います。
主な用途は、地温調整や雑草防止、他の作物の種子が混ざり込む事の防止ですが、
プラスチック製のシートの場合、作物の収穫後に取り除く必要があります。

実はコストダウンにも!

一方で、生分解性のマルチシートの場合は、作物収穫後に畑にすき込む事で、微生物の働きで、土壌に無害な状態で分解します。
これにより、シート回収の手間が省けるので、労力の軽減につながるというわけです。労力の軽減という事は、もちろんコストダウンにつながります。
尚、万が一、畑にシートが残ったとしても、いずれ生分解するので、環境への負荷を低減する事ができます。

農業用マルチシートは一例ですが、このように、「環境にやさしい」だけではなく、機能的な活用ができる用途では、今後も導入が加速すると考えられます。

生分解を新たな選択肢として

「生分解性だから、どこに捨てても良い」といった事になると本末転倒となりますが、処分の方法として、焼却処分のみでなく、土壌で生分解させるといった選択肢が増える、と考えると良いかと思います。

尚、生分解性素材は、一般的に完全に分解するのに、数ヶ月から数年掛かります。分解に必要な期間は、分解させる土壌の条件によります。
生分解のプロセスは、湿度や紫外線による劣化で形が崩壊したあと、微生物による分解といった流れですので、微生物が活発に活動できる環境 = 湿度と温度がポイントとなります。
一方で、コンポストなど、そもそも生分解に優れいてる環境では、もっと早く分解が進みます。

VASUジャパンでは、農業用マルチシート向けにフィルムを作るための素材はもちろん、
ボトルなどを製造するブロー成形向けの素材、射出成形向けの生分解性素材もラインナップしております。
お客様のご要望や用途に応じて、カスタマイズも可能ですので、お気軽にお問合せください。
https://www.vasu.tokyo