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Vol. 14 コーヒーの栽培に適切な気候って?

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今回の表紙一枚は、生分解性不織布です。

原材料に使っているのは、VASUジャパンが提供している、生分解性プラスチック、VS-90-2-A10で、不織布製造に最適な生分解性コンパウンドレジンです。
レジンでのご提供はもちろん、不織布としてのご提供も可能です。

生分解性不織布のイメージ

私はコーヒーを飲むのが大好きで、近所のコーヒーショップで焙煎されたものを毎朝ハンドドリップで楽しんでいます。

ホットで飲む人、アイスで飲む人、味を楽しむ人、香りを楽しむ人と様々かと思いますが、私は何といっても香りが大好きで、最近はコスタリカやエチオピアの豆を楽しんでいます。

さて今回は、自分が好きなもの、すなわちコーヒーと気候変動の関係について掘り下げてみたいと思います。

日本のみならず、コーヒーは世界中で愛される飲料で、西暦1500年には既に飲まれていたそうです。
その栽培には特定の気候条件が必要ですが、近年の気候変動がコーヒー栽培に与える影響は深刻なようです。

コーヒー豆

コーヒー栽培に適した気候とは?

コーヒーの栽培に最適な気候は、「コーヒーベルト」と呼ばれる赤道周辺の地域に集中しています。この地帯に含まれる国々(ブラジル、コロンビア、エチオピア、ベトナムなど)では、一年を通じて温暖かつ湿潤な気候が保たれており、コーヒーチェリーの成長に理想的な環境を提供しています。

コーヒーベルト

具体的には、年間平均気温が20°Cから25°Cの範囲で、年間降水量は1,200ミリから2,200ミリが望ましいとされています。また、豊かな火山土壌と適度な日照が豊富な栄養をコーヒーの木に供給し、質の高いコーヒー豆の生産を助けているそうです。

ちなみに日本の年間降水量は約1,700ミリですので、降水量の面では適しているというのは意外ですね。日本のほとんどの地域の平均気温は20度を下回っていますが、沖縄は20度以上ですので、コーヒー栽培が行われています。

気象庁ウェブサイト

気候変動が及ぼす影響

さて、気候変動はコーヒー栽培に適した条件に打撃を与えつつあります。気温の上昇、降水パターンの変化、極端な天候は、コーヒーの生産好ましくありません。
特に、気温の上昇は、コーヒー豆の成熟速度を早め、その結果、風味や香りが十分なレベルに達しない可能性があります。さらに、乾燥期間が長くなることで水資源が枯渇し、農地へ水を人工的に引っ張る灌漑への依存が高まっています。

また、病害虫の問題も増加しているとのこと。
少し調べてみたところ、聞きなれない名前ですが、コーヒーさび病や、コーヒーベリーボーラといった害虫や病気が、温暖化によりその生息範囲を拡大しているとのこと。これらの害虫や病気は、収穫されるコーヒー豆の量と質に大きな影響を与えます。
さて、それでは、美味しいコーヒーをいつまでも飲み続けるにはどうしたらよいのか。。

コーヒーの木

対応策と持続可能な栽培方法

気候変動に対する対応策として、多くのコーヒー生産者や研究機関が新しい栽培方法や品種の開発に取り組んでいます。
耐病性や気候適応性に優れたコーヒー品種の開発は、病害虫の問題を抑制し、変化する気候条件下でも安定した生産を目指す重要な手段と言われています。
また、適切な土壌管理や水資源の利用効率化など、環境に配慮した持続可能な農業技術の採用が進められています。
なるほど、コーヒー栽培に適した環境づくりはもちろん大切ですが、品種改良とは意外でした。

さらに、原産国の地域コミュニティと連携して、環境への影響を最小限に抑えながら収益を保証する方法として、フェアトレードのようなプログラムを通じて、気候変動の影響を受けやすい農家を支援する取り組みが行われています。

フェアトレードについて、外務省のウェブサイトで詳しく説明されています。

コーヒーは多くの人々が愛する飲み物です。その生産は多くの国々の経済にとっても重要です。しかし、気候変動はこの貴重な資源の未来に重大な脅威をもたらしています。持続可能な栽培技術の導入と国際的な協力が進められることで、この課題に対処するための一歩を踏み出すことができるでしょう。コーヒー業界全体が団結し、適応策を共有し合うことで、この美味しい豆の未来を守ることが可能です。

VASUジャパンのご紹介

バイオプラスチック成形品

VASUジャパンでは、射出成形をはじめ、様々な成形方法に対応した、バイオマスプラスチック、生分解性プラスチック、双方のバイオプラスチックをラインナップしています。従来のプラスチックからの置き換えでのお困りごと、SDGsの取り組みとして、初めの一歩に関してのご相談など、お気軽にお問い合わせください。