この記事は2024年9月17日にメールマガジンVol. 18として配信されたものです。
初回投稿日: 2024年12月16日
最終更新日: 2026年7月28日
環境配慮型素材として注目されているバイオマスプラスチックですが、食品容器やレジ袋だけではなく、電子機器や家電製品などの工業用途にも利用が広がり始めています。
その中でも、従来のABS樹脂が持つ優れた成形性や機械的特性を活かしながら、環境負荷の低減を目指した材料が「バイオマスABS」です。
この記事では、ABS樹脂の特徴や用途、バイオマスABSとの違い、VASUジャパンが取り扱う牡蠣殻配合バイオマスABSについてご紹介します。
コンテンツ
ABS樹脂とは?
ABSは、
- Acrylonitrile(アクリロニトリル)
- Butadiene(ブタジエン)
- Styrene(スチレン)
の3種類のモノマーから構成される汎用エンジニアリングプラスチックです。
ABSは、
- 耐衝撃性
- 剛性
- 成形性
- 寸法安定性
- 表面外観
のバランスが良く、多くの工業製品で使用されています。
射出成形との相性も良く、複雑な形状の部品にも対応できるため、家電や電子機器をはじめ幅広い分野で採用されています。
ABSはどんな製品に使われている?
ABSは私たちの身近な製品にも数多く使用されています。
例えば、
- 家電製品の筐体
- パソコン周辺機器
- 電子機器
- 玩具
- 自動車内装部品
- インテリア雑貨
- 収納用品
などです。
衝撃に強く、加工しやすいことから、外観品質が求められる製品にも適しています。

バイオマスABSとは?
バイオマスABSは、ABS樹脂へ植物由来原料や天然由来資源などを配合した環境配慮型材料です。
一般的なバイオマスプラスチックは、
- デンプン
- セルロース
- 木粉
などを配合した材料が知られています。
VASUジャパンでは、牡蠣殻を微粉末化したシェルパウダーをABSへ高分散でコンパウンドしたバイオマスABSをご提案しています。
牡蠣殻は食品産業や養殖業から大量に発生する未利用資源です。
これを工業材料として再利用することで、資源循環やアップサイクルにも貢献できます。
バイオマスABSについてはこちらの記事もぜひご覧ください。
牡蠣殻のアップサイクルとは?バイオマスABSへの活用とコンパウンド技術
VASUジャパンのバイオマスABS「VS-60-2-B2」
VASUジャパンが取り扱う「VS-60-2-B2」は、牡蠣殻由来のシェルパウダーを配合した射出成形用バイオマスABSです。
ABSが持つ、
- 成形性
- 外観品質
- 加工性
を活かしながら、環境配慮型素材として活用できます。
シェルパウダーは天然由来で色調も比較的安定しているため、着色にも対応しやすく、さまざまな製品への展開が可能です。

バイオマスABSの用途
バイオマスABSは、従来のABSと同様に、さまざまな用途で利用できます。
例えば、
- 電子機器
- 家電製品
- オーディオ機器
- パソコン周辺機器
- ノベルティ
- 雑貨
- 文房具
- インテリア製品
などです。
実際に、ヘッドフォンドライバーのような精密部品への採用実績もあります。

従来のABSとの違い
バイオマスABSは、ABS樹脂へ天然由来原料を配合しているため、一般的なABSと全く同じ物性ではありません。
例えば、
- 強度
- 耐衝撃性
- 流動性
- 比重
- 表面外観
などが異なる場合があります。
そのため、既存のABSから置き換える際は、実際の製品で試作評価を行うことが重要です。
VASUジャパンでは、用途に応じて試作用樹脂をご提供し、必要な物性を満たすか評価していただけます。
バイオマスABSを導入するメリット
環境配慮型製品を開発できる
バイオマス原料を活用することで、企業の環境対応を製品として形にできます。
未利用資源を有効活用できる
牡蠣殻を工業材料へアップサイクルすることで、廃棄物削減や資源循環へ貢献できます。
既存ABSに近い用途へ展開できる
ABSをベースとしているため、家電や電子機器など、ABSが採用されている分野への展開を検討できます。
バイオプラスチックについてはぜひこちらの記事もご覧ください。
バイオプラスチックとは?種類・特徴・メリット・課題を分かりやすく解説【2026年版】

導入前に確認したいポイント
バイオマスABSを採用する際は、
- 必要な強度
- 耐衝撃性
- 流動性
- 外観品質
- 色調
- コスト
- 成形条件
などを確認することが重要です。
環境性能だけでなく、製品として求められる品質とのバランスを考えながら材料を選定する必要があります。
自社製品へのバイオマスプラスチックの導入についてはこちらの記事もぜひご覧ください。
自社製品にバイオプラスチックを導入する流れ|材料選定・試作・量産化のポイント
JORAによるバイオプラスチックの解説はこちら
小ロット試作にも対応
新しい材料を導入する際、最初から量産へ移行することは容易ではありません。VASUジャパンでは、試作用樹脂を25kgからご提供しています。
試作結果をもとに、
- 流動性
- 強度
- 外観
- 成形条件
などを確認し、必要に応じてコンパウンド内容を調整することも可能です。
特許技術によるコンパウンド
VASUジャパンのバイオマスABSは、コンパウンド技術に関する特許技術を活用して製造されています。
また、生分解性プラスチックについても関連特許を取得しており、長年培ったコンパウンド技術を活かした材料開発を行っています。
まとめ
ABSは、家電や電子機器など幅広い工業製品に使用されている代表的な樹脂です。
バイオマスABSは、その優れた成形性や加工性を活かしながら、環境配慮型素材として活用できる新しい選択肢です。
VASUジャパンでは、牡蠣殻を配合したバイオマスABS「VS-60-2-B2」をはじめ、用途に応じたコンパウンドOEMにも対応しています。
既存ABSからの置き換えや環境配慮型製品の開発をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。
コンパウンドOEMについてはこちらのページで詳しく解説しています。
強度・流動性・外観まで設計するコンパウンドOEM
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