バイオプラ製カトラリー
今回の表紙の一枚は、有限会社古田化成が手がけるブランド「Nogakel」の、カトラリーの写真です。
Nogakelではサステナブルなグッズの制作を推進しており、企業のSDGsの取り組みをサポート。写真のカトラリーは、バイオマス度40%のVS-60-2-TKが使われています。耐久性は100%プラスチックとほとんど変わらず、使い勝手が良く、環境に配慮した地球にもやさしい商品です。
プラスチック資源循環促進法ってなに?
2022年4月に施行された、プラスチック資源循環促進法について、みなさんはご存知でしょうか?
政府のプラスチック資源循環戦略で定められている、2030年までに使い捨てプラスチックを25%削減といった目標や、同じく2030年までにバイオマスプラスチックを200万トン導入などの実現を具体的にするために施行されました。
平たく言えば、脱プラや脱炭素に対して、具体的にアクションを取るための施行と言えます。作り手である製造業社だけではなく、一般消費者による取り組みも含まれています。
今回はその中でも、2030年までに使い捨てプラスチックを25%削減するといった目標について、詳しく触れてみたいと思います。
プラスチック資源循環戦略には、「特定プラスチック使用製品」を無償で提供する事業者向けに具体的な取り組みが定められています。
特定プラスチック使用製品には、以下の12品目が定められています。
- フォーク
- スプーン
- テーブルナイフ
- マドラー
- 飲料用ストロー
- ヘアブラシ
- くし
- かみそり
- シャワーキャップ
- 歯ブラシ
- 衣類用ハンガー
- 衣類用カバー
実際の取り組み内容は?
もうお分かりの方も多いかと思いますが、これらは、スーパーやコンビニなどでお弁当を買った際、コーヒーを買った際に配布されるもの。ホテルに宿泊した時に配布されるもの、クリーニング店で配布されているものです。
これらを無償で提供している事業者に求められているのは主に、有償で提供すること、要否の意思を確認すること、軽量化すること、工夫された原材料を使用することなどで、いきなり「配布禁止」といったものではありません。
このメルマガを読まれている方は、出張などでホテルなどの宿泊施設を使うこともあるかと思いますが、最近はロビーにアメニティが準備されており、必要な分だけ持って行って下さいといった様子を見かけたことがあるかと思います。
ここで考えたいのは、消費者による取り組み、つまり、受け取りを拒否することも大切だと言うことです。事業者としては、顧客満足を考えると、過剰にサービスをしがちですが、そこで断る勇気も必要かと思います。
筆者である私も、近年コンビニなどでストローやスプーンなどの提供は、断り続けています。もちろん、外で食事をする時は別ですが。
また、事業者による取り組みももちろん重要です。
具体名は伏せますが、コンビニで配られているフォークやスプーンが軽量化されているのをみたことがあります。
脱プラや脱炭素は、そんなに簡単なことではないと感じていますが、この様に事業者と消費者一貫で行う取り組みを、政府が主導するのは良いことだと感じています。
VASUジャパンでは、特定プラスチック使用製品に定められた12品目をバイオプラスチックで試作した実績が数多くあります。
プラスチック循環資源促進法については、環境省のサイトでも詳しく説明されています。
https://plastic-circulation.env.go.jp