技術コラム

バイオプラスチックでよく使われる用語をわかりやすく解説【メールマガジンVol.7】

今回の表紙の一枚は、VASUジャパン株式会社による、生分解性ストローの写真です。

一般的なストローはポリプロピレン(PP)製が多いですが、このストローには生分解性プラスチック「VS-90-2-A3」が使用されています。既存の成形設備で製造できるため、環境対応を検討する企業様にも導入しやすい素材です。

生分解性ストローのイメージ

バイオプラスチックでよく使われる用語

バイオプラスチックについて調べていると、
「生分解性」
「バイオマス」
「コンパウンド」
「マイクロプラスチック」
など、専門用語を目にする機会が多いと思います。今回は、よく使われる用語を分かりやすくご紹介します。

生分解性プラスチックとは?

生分解性プラスチックとは、適切な環境条件下で微生物の働きによって分解され、最終的に水と二酸化炭素へと変化するプラスチックです。

一般的な石油由来プラスチックは自然環境中で分解されるまで非常に長い時間を要しますが、生分解性プラスチックは素材や環境条件によっては数か月程度で分解が進みます。

性能や安全性を確認するため、DINやASTMなどの国際規格に基づいた試験が行われています。

詳しくは「生分解性プラスチックとは?」の記事でも解説しています。

バイオマスとは?

バイオマス(Biomass)とは、植物などの再生可能な生物資源のことを指します。

石油や石炭のような化石資源とは異なり、継続的に生産できる資源であることが特徴です。

バイオマスプラスチックとは、このような再生可能な資源を原料の一部または全部に使用したプラスチックを意味し、カーボンニュートラルを実現できる素材です。

日本では、日本有機資源協会が認定する「バイオマスマーク」を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

バイオマスプラスチックについては、Vol.1「バイオマスプラスチックとは?」でも詳しく解説しています。

生分解のイメージ

酸化分解とは?

酸化分解とは、主に紫外線や熱、酸素の影響によってプラスチックが劣化し、細かく砕けていく現象です。

見た目には分解しているように見えますが、微生物によって完全に分解される生分解とは異なる仕組みです。

加水分解とは?

加水分解とは、水との化学反応によって高分子が分解される現象です。

多くの生分解性プラスチックは、この加水分解を経た後、微生物による分解が進みます。

VASUジャパンが取り扱う生分解性プラスチックも、この仕組みを利用しています。

マイクロプラスチックとは?

マイクロプラスチックとは、一般的に5mm以下の微細なプラスチックを指します。

海洋中に漂うマイクロプラスチックは、生態系への影響が懸念されており、世界的な環境課題となっています。

多くは、ペットボトルやレジ袋などのプラスチック製品が自然環境中で紫外線や波の影響を受け、細かく砕けることで発生します。

なお、生分解性プラスチックは適切な環境下で微生物によって分解されるよう設計されており、一般的なプラスチックが劣化してマイクロプラスチックになる現象とは異なる考え方です。

コンパウンドとは?

「コンパウンド」と聞くと、自動車の傷消し用研磨剤を思い浮かべる方もいるかもしれません。

樹脂業界では、複数の素材を配合・混練し、新しい機能や性能を持ったプラスチックを設計することを意味します。

例えば、

  • 強度の向上
  • 耐熱性の向上
  • 流動性(MFR)の調整
  • 外観や色調の調整
  • 生分解性やバイオマス度の調整

など、用途に合わせたさまざまな設計が可能です。

VASUジャパンでは、お客様の用途に合わせたオリジナルコンパウンドをご提案しています。

まとめ

今回ご紹介した用語は、バイオプラスチックを理解する上で基本となるものです。

近年では、カーボンニュートラルや再生可能炭素、LCA、CFP、Scope3など、新しい環境用語も数多く登場しています。

今後もメールマガジンで分かりやすく解説していきますので、ぜひ関連記事もご覧ください。

VASUジャパンでは、使い捨て製品から家電製品まで、さまざまな用途に対応したバイオマスプラスチック・生分解性プラスチックをご提案しています。

環境対応をご検討中の企業様は、お気軽にコンタクトフォームからお問い合わせください。